考察1 化石病について
化石病は化石ウィルスによってひきおこされる感染症である。
このウイルスに感染すると意識はあるものの、体が石のように固く冷たくなってしまう。
危険な性質を持つこの化石ウィルスだが、植物が大量にある場所では生きていけないという。
ウィルスは、ゲノムとして1種類の核酸(RNAまたはDNA)だけをもつ極めて小さな感染性因子である。
ウィルスの基本構造を図1に示す。
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図1 ウィルスの基本構造 核酸:ウィルスの子孫の産生に使われれる多数の特異高分子を感染宿主細胞に合成させるのに必要な情報を持っている カプシド:核酸ゲノムを守っているタンパク質の殻 エンベロープ:ウィルス粒子を取り囲む脂質含有膜(ないものもある) 直径 20〜300nm |
化石ウィルスは顕微鏡で観察すると無限大パターンを持っていることがわかる。(図2)
よって、このウィルスでは核酸とカプシドが寄り合わされてヌクレオカプシドを形成していると推定できる。(図3)
また、このウィルスにはエンベロープが見られない。
一般にエンベロープがないウィルスのほうが抵抗性が強い。
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| 図2 化石ウィルス | 図3 化石ウィルスの構造 |
化石ウィルスが植物が大量にある場所で生きていけないのは、植物による何らかの因子で感染力または活性を失う、つまり不活化するためであろう。
不活化にはウィルスの核酸、蛋白、エンベロープのいずれかが壊される条件が必要となる。
植物によってこのウィルスに物理的刺激が加えられたとは考えにくいので化学的刺激により不活化すると考える。
植物の持つ何らかの化学的因子により、ウィルス粒子の外面に損傷を生じて感染の初期(ウィルスの吸着、侵入、その他)が妨害され感染性を失うか、ウィルス核酸に損傷を生じて完全な機能が妨害されるかのどちらかによりこのウィルスは不活化すると考えるのが妥当だろう。
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